N BUILDING

Nビルディング[ / 2009]

MoMA [Talk to Me展] 出展

用途  :テナントビル
場所  :東京都立川市
敷地面積:268㎡
建築面積:227.29㎡
延床面積:1046.99㎡
構造  :鉄筋コンクリート造
階数  :5階建て

建築設計:テラダデザイン
構造設計:足利設計(佐田信行)
照明  :岡安照明設計事務所(岡安泉)
メディア建築:
Qosmo(アレキサンダーリーダー/徳井直生/澤井妙治)

立川駅近くの商店街に位置するテナントビルの計画です。テナントビルの場合、看板や宣伝がファサードを占拠してしまい建物自体の個性やアイデンティティーを表現することが設計では難しいと思いました。そこでQRコードのパターンをそのままファサードにし看板と置換えることを考えました。このQRコードをきっかけに携帯サイト上で店舗情報などを随時更新していくことによって、従来の看板とは違った質の情報の発信を行う事を目的としました。

2009年12月15日。ビルのオープニングにあわせて、Nビル専用のiPhoneアプリケーションのお披露目を行いました。
静的なQRコードに対して、よりダイナミックな表現が可能なiPhoneのようなデバイスを用いることで、どのようなことが可能になるのでしょう?私たちが提案する一つの未来像、それはデバイスを通して建物を眺めることで、建物の中の情報や人々の活動の様子を「覗く」ことができるというものです。建物の中の人々は仮想的なキャラクターとして表現されそれぞれの活動の様子を眺めることができます(シミュレーション・ゲームのようなイメージです)。

また、お店の情報をブラウズして予約を入れたり、クーポンをダウンロードすることも可能です。バーチャル(iPhone)が物理的な存在(Nビル)をエンハンスするかたちで、建物に関する情報を提示する新しい手法を模索しました。

NビルiPhoneアプリは、建物の形状をリアルタイムに認識し、カメラのライブ映像の上にキャラクターをオーバーレイすることであたかも建物内部が透けて見えているかのようなグラフィックを実現しています。また、Nビルとその周辺でリアルタイムに生まれるネット上の情報を、キャラクターの吹き出しというかたちで表示します(Twitterのロケーション情報やハッシュタグを用いています)。お店の情報や予約システムなども、このiPhoneアプリに組み込まれています。
iTunes App Store上での一般公開の予定はいまのところありませんが、ご興味のある方にのみに配布しています。Nビルのファサードに組み込まれたQRコードは、ユーザーがカメラを建物に向ける動機付けとして重要な役割を果たしています。(株)Qosmoの独自の技術を用いることで、QRなどのマーカーを持たない建築物に対しても同様な仕組みを実装することができます。

N BUILDING
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